以前のブログからAI(人工知能)に関する記事を掲載させて頂いておりますが、今回はAIに使用されている技術の一つである機械学習について書いていきたいと思います。
ではまず機械学習とはどのようなものなのかというところから見ていきましょう。
機械学習とは
機械学習とは、Wikipediaには「人間が自然に行っている学習能力と同様の機能をコンピュータで実現しようとする技術・手法のことである。」と書かれています。
我々人間が新しいことを学習するときには、学習したいものについて調べてみたり、有識者に聞いてみたりと学習したいものについて情報を収集して「学習したいものはこうだったのか」というように学習していると思います。
これを機械(コンピュータ)にもやらせようというのが機械学習の考え方と言われています。
この機械学習の学習方法は大きく分けて「教師あり学習」と「教師無し学習」の2つに分類されています。
教師あり学習とは
教師あり学習では、問題と答えのペアを機械に与え、問題に対する答えを予測できるように学習させていくものです。
日本の学校では常に答えが存在する問題を解いていくような勉強方法ですので、この考え方は皆様も容易に想像できるのではないでしょうか。
教師あり学習の例を挙げると、五十音表に対してそれぞれ”あいうえお”等の答えを付随して機械に学習させるような学習方法ですね。さらに教師あり学習は「分類」と「回帰」という2つの種類に分けることができます。
分類問題とは、出力が分類であるものを言います。
例えばメールの本文を与えてそのメールがスパムなのかスパムではないのかを分類することができます。
回帰問題とは、出力が実際の値であるものを言います。
例えば「明日の気温は何度でしょうか」という問題を機械に与えると過去のデータを基に明日の気温の予測値を出力することができます。
教師なし学習
教師なし学習では先ほど述べた教師あり学習とは違い、問題とペアをなす答えを用意していません。つまり、答えがない状態から機械自ら学習を行い答えを学習していくというものです。
これだけ聞くとよくわからないかもしれませんが、有名な話で「Googleの猫」という話があります。
Googleの猫の話では、機械にyuotubeの動画や画像をひたすら1週間与え続けて自律的に学習させるという取り組みの中で、学習前に猫の情報を一切与えていなかった機械が、学習後には猫を80%程の確立で識別できるようになったという話です。
つまりあらかじめ問題や答えを与えていないことに関しても膨大なデータを解析していく中で、「猫」という存在や特徴を機械自身が認識できるように進化したということです。
我々人間もこれまで培ってきた知識はすべて答えを持った教師に「これが猫だよ」「これが犬だよ」というようにすべて教えてもらっていたわけではないですよね。
生きていく中で自然と入ってくる膨大なデータや経験からそれが何か答えを持つようになったこともたくさんあると思います。
この人間のように膨大なデータの中から答えを予測することを機械でも実現させたのが教師なし学習と言われるものです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
教師あり学習については問題に対してあらかじめ答えを教えることで機械が成長していくのもうなずけますし、単純に今後はさらに便利な機能が増えていくんだろうなと思いますが、教師なし学習で機械が自立的に学習を行うようになるというのは便利になる反面少し怖い気もしますね。
漫画やアニメで意思を持ったAIが人間に反抗するような内容もありますが、現実でも機械が自立的に学習した結果、「人間は必要ない!」なんて思われないよう努力していく必要がありそうですね。
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